3月:お花見
お花見って、なに?
花は四季おりおり美しいけれど、春の桜は日本人にとって特別な存在。4月近くなると、桜の開花ニュースがとても気になりますね。
日本での最初のお花見は、平安時代に京都の宮中で嵯峨天皇により行われた宴と伝えられています。このお花見の風習が庶民に広まっていったのは江戸時代のこと。
まず、三代将軍徳川家光が奈良の吉野山から東京の上野に桜を移植。さらに八代将軍徳川吉宗が江戸の各地に桜を植えさせて桜の名所を増やしていったため、だれもが花見を楽しめるようになりました。
現代では「満開の桜の下で宴会!」がお花見のトレードマークのようになっていますが、もともとは、農作物の豊作を祈願したり、春の訪れを神様に感謝するための儀礼として始まったそうです。
桜の見ごろ
桜の開花と見ごろは、地域、その年の気候、桜の種類によって異なりますが、だいたい3月中旬から5月初旬くらい。
開花の基準になるのが染井吉野(そめいよしの)で、この桜の開花時期の平均気温は10~12度です。春とはいえ「花冷え」と呼ばれるくらい冷え込むことが多いので、お花見にはあたたかくして出かけましょう。
おもな桜の種類
桜の種類は、400種類近くあるといわれています。早咲きのものから遅咲きのものまで、じつに多彩。しかも、日本列島は南から北まで長いので、桜を追いかけていけば、何度もお花見を楽しめますね。
- 寒桜(かんざくら)開花期は2月下旬から3月上旬。一重咲きで淡紅色の桜です。
- 江戸彼岸(えどひがん)開花期は3月下旬。一重咲きの小さな花で淡紅色の桜です。
- 大島桜(おおしまざくら)開花期は3月下旬。一重咲きの大きな白い花を咲かせます。潮風に強く、伊豆七島や房総半島などに多い桜です。
- 染井吉野(そめいよしの)開花期は3月下旬から4月上旬。一番よく目にする代表的な桜。中輪、一重咲きで淡紅色です。江戸時代に江戸染井村(現在の東京都豊島区)にある「吉野桜」として有名になりました。
- 山桜(やまざくら)開花期は4月上中旬。中輪の一重咲き、白~淡紅色の野生の桜です。花とともに展開する新芽の色が様々で、山野の景観を美しく彩ります。
- 紅枝垂(べにしだれ)開花期は3月下旬。一重咲きの小型で紅色。枝垂桜の中でも花色が特に濃いタイプです。
- 関山(かんざん)開花期は4月下旬。八重咲きで濃紅桃色、花の直径が5㎝にもなる大輪を咲かせる。葉といっしょに花が咲く。
桜の塩漬けレシピ1 桜ごはん
お弁当にもかわいい!
材料
- 米1と1/2カップ
- もち米1/2カップ
- 赤梅酢1/4カップ
- 桜の花の塩漬け30輪
- 桜の葉塩漬け8枚
- 木の芽 適宜
作り方
- 米ともち米を合わせて洗い、ザルにあげて30分おく。
- 桜の花は飾り用の8輪を水洗いして余分な塩を落とす。残りの桜は洗わずに額を取って花びらだけ使用。
- 1に水2カップと赤梅酢を合わせて炊き、あら熱がとれたところに、ばらした花びらとみじん切りにした木の芽をまぜる。
- 3を俵型に握り、桜の葉で包み、桜の花を上に飾れば出来上がり。
桜の塩漬けレシピ2 桜ほうじ茶
洋菓子にピッタリ!お洒落なティータイム
ほうじ茶の香ばしい香りに桜の甘い香りが加わった贅沢な一服です。
作り方
- 桜の塩漬けは、ぬるま湯で塩抜きします。
- ほうじ茶を適量急須に入れ熱湯を注ぎ、30秒蒸らします。
- 1の桜の塩漬けをいれた湯飲みにほうじ茶を注いでできあがり。