9月:もみじ狩り
もみじ狩りって、なに?
「もみじ狩り」は野山に出かけて、美しく色づいた紅葉を見て楽しむこと。古典の「万葉集」や「源氏物語」にも登場するほど、日本では古くから親しまれている風習です。
平安時代は貴族たちの遊びとして行われていましたが、時を経てどんどん広まり、江戸時代あたりからは一般庶民もレジャーとしてもみじ狩りを楽しむようになったそうです。
「イチゴ狩り」や「ミカン狩り」などは、果実を採ることを意味しますが、もみじ狩りの「狩り」は自然を観賞するという意味。色鮮やかな紅葉を目で狩って秋を満喫!大自然のカラーテラピー効果で心に栄養を与えましょう。
もみじ狩りの名所は?
四季がはっきりしていて、国土のおよそ7割が森林の日本は、世界でNo.1ともいえる紅葉の絶景地。名所は全国に数えきれないほどあり、その年の気候によっても色合いが微妙に異なります。つまり、春の桜の満開時と同じように、美しさの旬を探し当てるのがもみじ狩りの醍醐味。
紅葉は落葉樹の冬じたくの姿なので、9月下旬から12月にかけて、北海道などの寒い地域から次第に南へと進んでいきます。山間部では鮮やかでダイナミックに、庭園や公園では芸術的に、街の並木はロマンチックに色づいて、それぞれおもむきが異なる深い美しさ。スケッチブックを持って、ぶらり出かけてみましょうか・・・。
まめ知識
冬の間、葉を落として過ごす落葉樹は、寒くなると葉への栄養補給をストップするため、葉緑素がこわれて緑色が薄くなり、葉の中に残った糖分の働きでさまざまな色に変化します。
赤く色づく植物
主役はなんといってもカエデ類。それ以外にもナナカマドやハゼノキ、オオヤマザクラ、ドウダンツツジなどがあります。
イエロー系に色づく植物
イチョウ、カラマツ、カツラ、ダンコウバイなどがあります。
褐色になる植物
ブナ、ミズナラ、ダケカンバ、ケヤキなどの葉は黄色から褐色に変化しますが、気候によっては赤に近くなることも!
緑色をキープ
マツやスギなど一年中、葉を落とさない常葉樹は、秋になっても緑色のまま。