8月:夏祭り
夏祭りって、なに?
7月、8月は太鼓や笛の音の楽しいリズムが夜風に乗って流れてくる季節。全国各地でさまざまな夏祭りが催されます。
なぜこの時期がお祭りシーズンになったかというと、暑い夏は疫病の流行る季節でもあり、疫病退散を祈願した祭事が始まりとか。また、町内で開催される盆踊りは、死者を供養する念仏踊りが始まりといわれています。
重労働の田植えもすみ、ほっと一息するこの時期、秋の収穫にむけて憩いのひとときでもあるわけですね。夕涼みがてら浴衣を着て、家族で夜のお出かけを楽しんでみては?
有名な夏祭り
「日本三大祭」として特に有名なのは、1千年以上の歴史を持つ京都「祇園祭」と大阪「天神祭」、そして東京の「神田祭り」。
八坂神社の「祇園祭」は、豪奢を競う山鉾巡業がハイライト。大阪天満宮「天神祭」は、大川にたくさんの船が出る水都祭。夜は花火もあがります。
江戸時代に豪華な山車を連ね、将軍上覧の天下第一の祭礼として名を馳せたのは、東京「神田祭」。現在は町内で揃いの浴衣を着て、大小200基もの神輿が町を練り歩きます。
他に青森「ねぷた祭」、秋田「竿燈まつり」、富山「おわら風の盆」、和歌山「那智の火祭」、福岡「博多祇園山笠」などなど。夏は、一度は見てみたい個性あふれるお祭りが目白押しです。
花火大会を楽しもう!
花火大会は、夏祭りを盛り上げてくれるイベントのひとつ。
日本で花火が製造されるようになったのは16世紀ごろ。 火薬を使う鉄砲が日本に伝来したことで、火薬の製法技術が研究されて、鑑賞用の花火が開発されたそうです。
花火大会が行われるようになったのは、1732年に起った大飢饉がきっかけとか。八代将軍徳川吉宗が、大飢饉の犠牲者を慰霊するために、その翌年、隅田川で花火を打ち上げたのが始まりといわれています。
今も花火師たちが新作を競う日本の花火は、技術、芸術性とも世界一。夜空に咲く一瞬の美に酔いましょう。
なぜ、お盆に帰省するの?
お盆、お正月というと、バカンスや帰省で電車も空も道路も大にぎわい。
なぜ、盆と正月に国民的大移動が恒例になっているのか、不思議に感じたことはありませんか?
この風習は江戸時代に生まれました。通信や交通機関が発達していなかった昔は、年に2回、奉公人が暇をもらい、親兄弟の待つ故郷の家へ帰ることができました。
貴重な長期休暇だったのですね。
この休暇を「薮入り(やぶいり)」、「宿入り」、「宿下がり」などと呼びました。今でもお盆休みに帰郷する人が多いのは、この風習のなごりなのでしょうね。