5月:八十八夜(はちじゅうはちや)
八十八夜って、なに?
立春から数えて88日めにあたる日のこと。立春は2月4日頃ですから、だいたい5月2日ごろ。立夏は数日あとの5月6日ごろ。
♪夏も近づく八十八夜♪の歌の通り、暦の上ではもう、夏の始まり。昔の人は、この頃を春から夏への節目の日として、夏への準備を始めたのです。
田んぼでは稲の種をまき、米づくりをスタート。茶畑では茶摘を開始。この時期に収穫されるお茶は一番茶とよばれ、うまみ成分をたっぷり含み、フレッシュな香りいっぱい。
八十八夜に摘み取られたお茶の葉を煎って飲むと不老長寿になれると伝えられています。
日本茶の由来
日本にお茶を伝えたのは、奈良・平安時代に遣唐使として渡った最澄や空海だといわれています。鎌倉時代に、「茶は養生の仙薬なり」と『喫茶養生記』でお茶の効用を紹介したのが禅僧の栄西。
栄西がお茶を栽培し飲む習慣を広めました。昔は、貴重な薬として飲まれていたのです。
日本茶の効用
お茶にはすばらしい効用がいっぱい。
タンニン
お茶の渋み成分。ポリフェノールやカテキン類を含み、抗癌作用、殺菌作用、抗毒作用があるといわれています。肥満にも効果的とか。
テアニン
お茶のうまみ成分。血圧バランス効果、脳や神経機能の調節作用があるといわれています。またリラックス効果があるので、ストレス解消にも活躍。
ビタミン類
ビタミンB、C、EやAが含まれています。美肌づくりに効果的なビタミンCもたっぷり。
フラボノイドやフッ素
フラボノイドが口臭、フッ素が虫歯を予防。同時にカテキンの抗菌作用が、歯周病を予防してくれます。
新茶をおいしく淹れるコツ
フレッシュなおいしさを味わうには、デリケートな淹れ方をマスターしたいもの。入れ方ひとつで、お茶の味がまったく違ってきますよ!
新茶はお湯の温度が高すぎると渋みが出てしまうので、ゆっくり冷まして、まろやかな味を引き出しましょう。茶葉の一人分の目安は、ティースプーン約1.5杯。
新茶を淹れてみよう!
- 茶葉もお湯も1回で注ぎきる分量(人数分)を用意。
- お湯の温度を60℃くらいに冷まして入れ、1分半ほど蒸します。
- 濃さが均一になるよう、人数分の湯飲みにそれぞれ少しずつ注いでいきます。