11月:酉の市
酉の市って、なに?
酉の市(とりのいち)は、11月中の酉の日に、各地の鷲(おおとり)神社で行われる「商売繁盛」を願うお祭りで、酉祭(とりまつり)、お酉様(おとりさま)とも呼ばれています。
華やかに飾った熊手を売る露店がのきを連ね、熊手が売れるたびに聞こえて来る「シャンシャン」という威勢のいい手締めの音は、年末の風物詩にもなっています。
なぜ熊手が売られているの?
もともと酉の市は神様に収穫を感謝する農民のお祭でした。
祭には農作物や農具などが売られていましたが、中でもいろんなものをごっそりかき集める熊手が大ヒット!福を取り込む縁起物として定着しました。
この熊手はさらなる福を願って、毎年徐々に大きめの物に買い替えるのがよいとされています。熱気あふれる酉の市の雰囲気はとっても魅力的。運気をパワーアップしてくれるオーラに満ちあふれています。
来年の元気をもらいに出かけてみましょう。
「一の酉」「二の酉」「三の酉」
「酉の市」は11月中に、2~3回開催され、順番に「一の酉」「二の酉」「三の酉」と呼びます。
酉(とり)とは、年を動物で表現することで知られている中国伝来の十干十二支(じっかんじゅうにし)の中の一つです。
十干十二支は、「年」だけではなく、「月」、「日」、「時」「方角」まであり、それぞれ10と12を組み合わせた単位で巡ってきます。その年の巡り合わせにより、酉の日は2回のこともあれば、3回になることもあります。
当然3回目(三の酉)は月の終わりにさしかかるため、寒さが増し、空気も乾燥する頃。
「三の酉」がある年は火事が多いといわれる説がありますが、これは「三の酉」の時期には火を使うことが多くなるので、注意を促す言い伝えと考えられています。