2月:初午(はつうま)
初午って、なに?
昔の旧暦では、十二支で年、日、時刻、方向などを表していて、「初午(はつうま)」とは、「2月の最初の午の日」のこと。全国に2万社とも3万社ともいわれる稲荷(いなり)神社でお祭りが行われます。
この日にお参りする風習が生まれたのは、奈良時代の初期に京都伏見の伊奈利山に稲荷大神(いなりおおかみ)が降りたのが、2月の最初の午の日だったという言い伝えから。
稲荷大神は、日本の稲作、農業の神様ですから、祈願するのは豊作。しかし、今では、長寿や開運、商売繁盛などのご利益をもたらす神様として親しまれています。
また、子どものお祭りとして広まった時代もあり、江戸時代には子どもたちがこの日から寺子屋に通い始めたり、お稽古ごとを始めるという風習もありました。
旧暦の初午は、現在の新暦よりもう少しあと。2月下旬から3月中旬くらいだったので、今よりも春めいた時期に行われていました。
お祈りの仕方
お稲荷様の使者はキツネ。
初午の日には神棚に、お神酒とともにキツネの好物だと言われる油揚げや稲荷寿司、紅白のお団子などを供えて、祈願しましょう。
稲荷寿司の作り方
具は青菜やひじき煮など何でもOK。家族の好物など取り入れて、わが家のオリジナルを楽しんでみては?甘酢ショウガを添えるとさらに本格的です。
材料(4人分)
- 米2合
- 合わせ酢(酢大さじ3、砂糖大さじ1、塩小さじ1)
- 具(柚子の千切り1/2個分、白いりごま大さじ5~6)
- 油揚げ6枚
- 油揚の煮汁(出し汁2カップ、砂糖大さじ5、みりん大さじ3、醤油大さじ3)
作り方
- 油揚げは半分(正方形に近い形)に切って、袋状になるようにゆっくりはがす。
- 次に、油揚げの油抜きを。鍋にたっぷりの湯を沸かし、油揚げを入れて一煮立ちさせてザルに上げ、しゃもじなどで軽くおさえるようにして水気を切る。
- 鍋に出し汁を入れて煮立たせ、砂糖を入れる。油揚げを入れ5分ほど煮てから、みりんと醤油を加えて、弱火で汁気が無くなるまで(10~15分)煮含める。
- 米は炊く1時間前に洗って水を切り、2合よりやや少なめの水加減で、普通に炊く。
- ご飯が炊き上がったら、湿らせた飯台に移し、よく混ぜた合わせ酢をふる。しゃもじで切るように混ぜ合わせ、合わせ酢が全体にいきわたったらうちわであおぎぎながらあら熱を取り、具を加えてさっくり混ぜる。
- 油揚げは軽く汁気を絞り、12等分したすし飯を軽く握って油揚げに詰め、端を折りたたんで形を整えて、できあがり。